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本の紹介

・科学の本

書名「科学の落し穴」
書  名
『期待の科学』(原題は Mind Over Mind
著  者
Chris Berdik
訳  者
夏目 大
発行日
2014年6月25日
出版社
阪急コミュニケーションズ
紹  介
人が心の中で何かを予感したり、期待したりすることによって、実際にその通りになることがよくあります。偽薬を投与して病気の症状が改善する、いわゆる「プラシーボ効果」もその一つです。ギャンブル依存症になったり、値段の高いワインを美味しいと思ったり、一流のスポーツ選手がプレッシャーに負けるのも、「予感」や「期待」と大いに関係があるらしい。少々まとまりに欠ける文章ですが、興味深い実験や事例が多く紹介されています。
書名「科学の落し穴」
書  名
『科学の落し穴』
著  者
池内 了
発行日
2009年3月30日
出版社
晶文社
紹  介
『科学は今どうなっているの?』(2001年)、『ヤバンな科学』(2004年)に 続く、著者の三冊目の科学時評集。科学の持っている善と悪の二面性について、 日常生活に潜む科学問題や現代の社会問題を材料にして論じた評論集です。池内氏の文章はよく入試で引用されます。この評論作品集からも、岐阜県(2012年)、 福岡県(2012)の県立高校入試問題で引用されています。

・医学・医療の本

書名「まんが 医学の歴史」
書  名
『まんが 医学の歴史』
著  者
茨城 保
発行日
2008年3月1日
出版社
医学書院
紹  介
古代から21世紀の現代に至るまでの、医学の進歩に大きな影響を与えた人物や出来事の物語。筆者の言われるように、一般の読者にも理解できるような内容に仕上がっている。大人から小学高学年(?)まで興奮して読める「医学史の入門書」だと言えるのでは。それにしても驚かされることは、筆者は医者であり漫画家であることである。

・哲学の本

書名「きみの町で」
書  名
『きみの町で』
著  者
重松 清
発行日
2013年5月30日
出版社
朝日出版社
紹  介
2006年~2007年にかけて出版社された「こども哲学シリーズ」(全七巻)「自由って、なに?」「自分って、なに?」「知るって、なに?」「いっしょにいきるって、なに?」「人生って、なに?」「きもちって、なに?」「よいこととわるいことって、なに?」の中に所収されている『おまけのはなし』を再構成したものです。大人も考えさせられる内容がいっぱい収められています。

・教育の本

子供の「脳」は肌にある
書  名
『子供の「脳」は肌にある』
著  者
山口 創
発行日
2004年4月20日
出版社
光文社新書
紹  介
脳はだっこで育つ
最近、街中でよく見かけて気になる光景がある。子供が話しかけたり泣いていたりしているのに、母親はスマホに夢中になっているのである。そんな光景を見る度に悲しくなる。本書は、身体心理学の専門家の著書で、親子のスキンシップが子どもの成長にいかに大切であるかということを述べたものである。例えば、母親が子どもとスキンシップをとっているほど、子どもの情緒は安定し、社会性や意欲も高まるという。逆に、母親と子どものスキンシップが不足していると、子どもが成長した時に、衝動的に他者を攻撃する傾向、つまり「キレ易い」傾向が出るという。新書が読みづらい人は、先ずは同じ著者の『脳はだっこで育つ。』(廣済堂出版)からどうでしょうか。
自由と規律
書  名
『自由と規律』
著  者
池田 潔
発行日
1949年11月5日
出版社
岩波書店
紹  介
著者がイギリスのパブリック・スクール(およそ600年の歴史を誇る全寮制の私立学校)に留学していた時の生活を中心に、イギリス人の教育観や生き方を述べたものです。初版が1949年なので、ちょっと古すぎないかと心配されるかもしれませんが、現代の日本の教育に欠けているものを教えてくれます。遠い昔、日本にも同じような時代があったように思います。岩波新書のロングセラーです。手元に持っているものは2013年9月発行で第105刷です。

・英語関連の本

日本人と英語 もうひとつの英語百年史
書  名
『英語教育論争から考える』
著  者
鳥飼 玖美子
発行日
2014年8月8日
出版社
みすず書房
紹  介
1974年4月、参議院議員だった平泉渉氏が自民党政務調査会に「外国語教育の現状と改革の方向 - 一つの試案-」を提出された。あの有名な「平泉試案」である。この試案に対し、上智大学の渡部昇一教授が反論し、雑誌「諸君!」誌上で七か月に渡り、「実用か、教養か」をめぐる英語教育史に残る大論争が展開した。著者は今回平泉氏に直にインタビューする機会に恵まれ、「平泉試案」が単なる「実用英語」改革でなかったことを知り、この本を書くきっかけになったと言われる。確かに、もしかすると多くの人が「平泉試案」を誤解・曲解していたかもしれない。
日本人と英語 もうひとつの英語百年史
書  名
『日本人と英語 もうひとつの英語百年史
著  者
斎藤 兆史
発行日
2007年10月1日
出版社
研究社
紹  介
帯に「研究社創立百周年記念出版」とあります。日本人と英語の関わりをこの百年の日本の英語教育の歴史に照準をあてて述べられています。教育行政関係者や中高の英語教師に読んでもらいたいが・・・。第二言語習得において、最も大切なことが蔑ろにされていることを再認識できるでしょう。

・美術・デザインの本

日本人と英語 もうひとつの英語百年史
書  名
『ヘンな日本美術史』
著  者
山口 晃
発行日
2012年11月10日
出版社
祥伝社
紹  介
「鳥獣戯画」、「白描画」、「一遍聖絵」、「伊勢物語絵巻」、「伝源頼朝像」、「洛中洛外図」、雪舟の「慧可断臂図」などを題材に昔の日本画の特徴を面白可笑しく説明されている。西洋式の透視図法的「写生」を学んだ現代の日本人にとって、昔の日本画の有り得ない書き方は、驚愕・感嘆・新鮮でさえある。明治になって「写生」を学び始めた日本人はもう昔の日本画を描けなくなってしまった。「一度、自転車に『乗れる』ようになってしまうと、『乗れない』事をできなくなってしまう」と筆者は説明される。因みに、本書は第12回小林秀雄賞を受賞されています。

・物語の本

日本人と英語 もうひとつの英語百年史
書  名
A Chrismas Carol in Prose
著  者
Charles Dicken
訳  者
井原 慶一郎
発行日
2015年11月
出版社
春風社
紹  介
A Chrismas Carol in Prose 『クリスマス・キャロル』は、イギリスの国民的文豪チャールズ・ディケンズ(1812-1870)の1843年の作品です。 作品が書かれた時代のイギリスは、ヴィクトリア朝時代で、国家は繁栄を謳歌し、黄金時代であったと言われていますが、国民はそうとは限りませんでした。都市人口の三分の一が赤貧に喘ぎ、ロンドンには推定30,000人のストリートチルドレンがいたと言われています。この作品のメッセージは「子どもを救え」だと言われています。作品の中で、作者は現在のクリスマスの精霊にこう言わせます。「…この男の子の名前は無知、この女の子の名前は貧困だ。どんな程度であれ、この二人に注意しなさい。 特に男の子には気をつけるのだ。その額には、この先消されることがなければ、破滅という文字が書かれているのが見える。見て見ぬふりをするつもりか!」と。
日本人と英語 もうひとつの英語百年史
書  名
『少年の日の思い出』
著  者
ヘルマン・ヘッセ
訳  者
岡田 朝雄
発行日
2010年12月28日
出版社
草思社
紹  介
ヘルマン・ヘッセ(1877年~1962年)の小品『少年の日の思い出』(高橋健二訳)は1947年(昭和22年)から現在まで実に67年もの期間に渡り、我が国の多くの中学国語教科書に載り続けている作品であり、日本で最も多くの人々に読まれている外国文学作品の一つであると言えます。高橋健二氏の教え子でもあられる訳者の岡田氏は蝶や蛾にも造詣が深く、訳注にも興味深い記述が多くあります。表題作の他に『ラテン語学先生』、『大旋風』、『美しかな青春』が収載されています。
日本人と英語 もうひとつの英語百年史
書  名
Tales from Shakespeare
著  者
Charles & Mary Lamb
発行日
1999年12月
出版社
Wordsworth Editions Ltd.
紹  介
Tales from Shakespeare 『シェイクスピア物語』は、シェイクスピアの38編の戯曲のうち20編をチャールズ・ラム(1775-1834)とメアリー・アン・ラム(1764-1847)の姉弟が子ども向けに書き直したものです。初版が1807年、200年以上に渡り全世界で読まれてきている古典です。一つの物語に割かれているページはおよそ10ページ。昔(旧制)の中高生はこれで英語力をつけたと聞きます。高校生くらいの英語の力で読めると思います。日本語では岩波文庫などで読むことができるので、翻訳書と併読するのもいいかもしれません。

・ことばの本

日本人と英語 もうひとつの英語百年史
書  名
『ことばの力』
著  者
大岡 信
発行日
1987年5月1日
出版社
花神社
紹  介
十八題の言葉や詩歌に関するエッセイ集。本のタイトルにもなっている「ことばの力」というエッセイは、光村図書出版「中学2年国語」の教科書に長年載っている「言葉の力」の出典元です。筆者によれば、言葉というものは、それを発している人間全体が言葉の一つひとつに反映してしまうもので、ある人があるとき発した言葉がどんなに美しくても、別の人が別のときにその言葉を発しても同じように美しいものになるとは限らないらしい。

・その他の本

マイケル・サンデル 大震災特別講義 私たちはどう生きるのか
書  名
『マイケル・サンデル 大震災特別講義 私たちはどう生きるのか
著  者
マイケル・サンデル
編  者
NHK「マイケル・サンデル 究極の選択」製作チーム
発行日
2011年5月30日
出版社
NHK出版
紹  介
今年度(平成26年度)の沖縄県の県立高校入試問題(国語)で使用されました。この小冊子は、2011年4月16日にNHK総合で放送されたものを書籍化したものです。全2章から成っています。第1章のタイトルには「大震災特別講義 私たちはどう生きるのか」とあり、さらに「日本人が見せた混乱の中での秩序と礼節」、「原発処理には誰があたるべきか」、「原子力とどう関わっていくべきか」、「支援の輪は世界を変えるか」の4つの節に分かれています。第2章は同年4月22日にハーバード大学で開催されたシンポジウムでのサンデル教授の発言がまとめられており、タイトルは「大震災とグローバル・アイデンティティ」となっています。今年度の入試問題(国語)で使用された箇所は、第1章の冒頭、「日本人が見せた混乱の中での秩序と礼節」のところを改変したものです。
こころの処方箋
書  名
『こころの処方箋』
著  者
河合 隼雄
発行日
1992年1月25日
出版社
新潮社
紹  介
こころの処方箋
ユング心理学の第一人者である河合先生の超有名なエッセイ集です。小学生・中学生の国語のテキストにもよく引用使用されます。55篇のエッセイから成って います。その中から小タイトルを少し挙げてみますと、「100%正しい忠告はまず役に立たない」、「灯台に近づきすぎると難破する」、「100点以外はダメなときがある」、「『耐える』だけが精神力ではない」、「『幸福』になるためには断念が必要である」などがあります。あとがきで著者がおっしゃるように、あたりまえのことが書かれてあるのですが、そのあたりまえのことを私たちは日頃忘れているように思います。文庫版が入手し易いでしょう。

令和5年度県立高校入学者選抜日程

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